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一級建築士突破するには

国土交通省が認定する国家資格である一級建築士の資格試験では、学科試験の後に、二次試験として製図を書く課題が設けられています。
合格まで2段階試験があるのは結構大変です。
制限時間内に製図を仕上げることになり、そこで一定基準の条件を満たして初めて合格となります。
これが制限時間の短くなかなか大変ですが、連取こなせば受かる試験ではあるはずです。
ここでは、建築士の製図試験に限定して、その概要についてご紹介しましょう。

建築士製図試験の内容
建築士製図試験とは、建築士の資格試験の中の二次試験として行われています。試験の制限時間は6時間30分と、とても長丁場の試験であり、その中で一つの課題にのみ集中していくことが求められます。

課題についての情報は、試験日の約3ヶ月前より公示をされます。よって事前に対策を入念に行ったうえで本番に臨むことになります。

建築士製図試験の採点方法としては、ランクⅠから始まりランクⅣという4段階評価がされます。

採点ランクの基準としては以下のとおりとなっています。

ランクⅠで「知識及び技能を有するもの」
ランクⅡにて「知識及び技能が不足しているもの」
ランクⅢで「知識及び技能が著しく不足しているもの」
ランクⅣにて「設計条件・要求図書に対する重大な不適合」
一番上のランクⅠに達したら合格となり、製図試験での合格率は約40%です。

建築士製図試験の内容
建築士製図試験の内容は毎年お題が設定して出題され、令和2年度では令和2年一級建築士試験「設計製図の試験」の課題
課題名

高齢者介護施設

要求図書
1階平面図・配置図(縮尺1/200)
各階平面図(縮尺1/200)
  ※各階平面図については、試験問題中に示す設計条件等において指定します。

断面図(縮尺1/200)
面積表
計画の要点等
 
(注1)

居宅サービスを行う施設及び居住施設で構成する建築物の計画とする。
(注2)

「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に規定する特別特定建築物の計画とする。
(注3)

建築基準法令に適合した建築物の計画(建蔽率、容積率、高さの制限、延焼のおそれのある部分、防火区画、避難施設 等)とする。

建築物の計画に当たっての留意事項
敷地の周辺環境に配慮して計画する。
バリアフリー、省エネルギー、セキュリティ等に配慮して計画する。
各要求室を適切にゾーニングし、明快な動線計画とする。
建築物全体が、構造耐力上、安全であるとともに、経済性に配慮して計画する。
構造種別に応じた架構形式及びスパン割りを適切に計画するとともに、適切な断面寸法の部材を計画する。
空気調和設備、給排水衛生設備、電気設備、昇降機設備等を適切に計画する。

注意事項
「試験問題」及び上記の「建築物の計画に当たっての留意事項」を十分に理解したうえで、「設計製図の試験」に臨むようにして下さい。
なお、建築基準法令や要求図書、主要な要求室等の計画等の設計与条件に対して解答内容が不十分な場合には、「設計条件・要求図面等に対する重大な不適合」等と判断されます。

その他の年度では「健康づくりのためのスポーツ施設(H30)」「小規模なリゾートホテル(H29)」「子ども・子育て支援センター(H28)」などの多様な種類の課題が出題されています。

採点の基準ははからないですが、相対評価になっています。

しかし、このような相対評価で基準があいまいな中でも、勉強方法や回答方法での、いくつか合格につなげるポイントが存在します。

どのような資格試験でも、前もって十分な準備や学習をすることが望ましいものです。事前にどれだけの準備や学習ができているかで合否の確率も変わっていきます。

図面の採点ポイントを意識する
製図を書く課題では、その条件を満たす内容で埋めることは言うまでもありません。製図の中に盛り込む内容に漏れがないかを意識することがポイントになります。

例えば数年前の試験から追加された基準としては、「延焼のおそれのある部分、防火区画、避難施設」などのチェックポイントがあります。

これらの基準を満たさないと不合格になってしまうので気を付ける必要があります。

書き上げた製図が基準を満たしているかどうかは、おそらくテスト本番の際のチェックや見直しによって発見できたり、訂正もできるはずです。

必ず見直しの時間を作ることが大切になってきます。

とにかく図面は慣れていけば早く書けるし、慣れてくればエスキスも早くなっていきます。
大事なのはスピードをつけてどれだけ見直しをしてミスをへらすかにかかっているといえるでしょう。

公開される総評確認すること
予備校では毎年の製図試験において、試験の難易度や内容について評価する総評を行っています。

その回の試験にて、どのような点がポイントとなっていたのか、どんなことを注意しておけばよかったのか、また、今後の対策についてなど、勉強するうえで知っておきたい情報が多く掲載されています。

過去問を解く際には総評も併せて確認することをおすすめします。

課題の趣旨を確実に読み取る
近年での建築士製図試験の傾向は、課題文そのものが長文化しているという点が伺えます。その長い文章のせいで混乱しないためには、押さえるべきポイントや趣旨を読み取る力を持つことにあります。

この製図を書くにあたって以下のような要求項目を想定する必要があります。

要求されている部屋はどう機能するのか?
人やモノの動線がどのように入るべきか?
ゾーニングはどう定義していくのか?
周辺環境への配慮や採光はどのように考慮すべきか?
このような項目は予め問われてもおかしくありません。

まずは過去の問題を研究して、本番では、課題に必要な趣旨を想定しながら書くことを心がけていきましょう。

3か月前に課題情報が公開されるので、あらかじめチェックすることが必須
図面の採点ポイントを意識した対策が重要
製図を書く時間とチェックする時間などの時間配分は意識する
建築士の製図試験ということもあり、かなり難関な作業と思われています。しかし二次試験に関しては、ある程度のコツと、問題の解釈をいかに合理的にできるのかで、解答例に影響が出てきます。

また、決められた制限時間内でのやり取りの工夫が大切で、とくに最終的なチェックは怠らないようにしましょう。
とにかく書き上げることこれが一番重要でその次にチェックの時間を作りどれだけミスを減らすかが大切になってきます。

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